20年振りの青春18切符

鈍行列車の旅に惹かれるのは何故だろう。

 

目的まで、最短を目指すのは確かに合理的で

 

そのような生き方を学校や会社では求められる。

生産性という名のもとではいかに早く、効率よく、利益を出すか、

それが最優先事項だから。

 

ところが一転、長期休暇となると

これと全く真逆の過ごし方に

この上なく、心惹かれてしまう。

 

今年の盆休みは9日から16日。

いつも通り特に予定もなく。

代休を充てたこともあり、長い休み。

 

名古屋に帰省するのも、

いつも出張で使っている新幹線だと1時間弱で着くが、

何か先を急ぐ理由もないし、、

20年ぶりに青春18切符を購入。

 

青春18切符は年に3回、

春、夏、冬の連休付近に発売され、JRの在来線が乗り放題の切符である。

1枚の切符には5つのマスが乗っており、1日1マスとして消費し、

合計5日分=12,050円

1日あたり2,510円で全国どこでもJRの在来線が乗り放題という、

コスパ最高で、旅好きには神のような切符である。

鉄道が発達している日本では、JRの在来線に乗れば、

大抵の場所は全国どこでも旅できる。

これも他の国にはない、日本の良さなのかもしれない。

ちなみに新大阪から名古屋までの、新幹線での運賃は6,500円

 

私が初めて青春18切符を買ったのは17歳の夏休みで、

志望する関東方面の大学を下見するため、

名古屋から東海道線の夜行列車で東京に行ったのが最初だった。

 

それから20年の時を経て、久しぶりに手にした青春18切符

 

以前は車を所有していたし、帰省という面では、新幹線を利用することが多かった。

もうすぐ40にもなろう、良い歳したおっさんが、

旅費をケチって、鈍行で帰るなんて言ったら、毎回母親には呆れられるし、

本当に私のことを理解してくれそうな極々限られた友人や同僚にしか、こんな事は話せない。

間違いなく、変人扱いされる。

 

単に電車賃をケチりたいというのが目的ではない。

そこには他には変えがたい、唯一無二な空間が存在する。

 

鈍行列車で、約3時間かけて、ただただ、ボーッと何も考えず

車窓に映る風景を目で追いながら、

ゆったりと、過ごす時間は

他では感じることのできない、

非日常そのもの。

時にはそれが贅沢な時間の過ごし方だと。

そんな気分すら感じる。

 

少し話はそれるが、

この前のGWでは大阪から別府までを同じく鈍行列車で旅行した。

特に感銘を受けたのは、山陽本線の景色で、

瀬戸内沿いの穏やかな海に、島々が浮かぶ景色は、

新幹線では味わえない、電車旅の醍醐味を感じる。

 

 

今住んでいる大阪から名古屋へ、

鉄道を利用すると主に4通りがある。

①新幹線

近鉄

③JR(東海道本線

④JR(紀勢本線

 

①ー③は何度も利用したルートだが。

④の和歌山から本州最南端の串本、亀山経由で名古屋へ向かう

このルートに魅力を感じる。

 

おそらく1日ではきついと思うので、

どこかでバックパックキャンプをしながら、

のんびり、2日間かけて名古屋をめざす。

そんな旅をしてみたい。